しがない内科医の雑念

底辺医がなんか語っとる

大学病院で3ヶ月処方はおかしい

若い頃は大学で薬外来の当番があって、玄関ホールの一角でPCだけ置いてあるブースに座り、患者に毎月来さしては同じ薬だけ処方をしていた。意味のない作業だった。よく風邪薬も出してくれとか言われて出せませんとか言って揉めてた。

気がつくと眠剤以外は処方日数制限もなくなって、大学や総合病院ほど外来が混むから基本3ヶ月処方になったけど、よく考えると急性期病院ほど短期間の処方にして、3ヶ月処方できるくらい落ち着いたら大学の適応なしとしてクリニックに紹介すべきなんだけど逆で、むしろクリニックこそ近いし頻繁に来てくれないと潰れちゃう、みたいな感じになってる。
大病院の若い医者は分かってないから、3ヶ月処方の患者いっぱい診て頑張ってる風だけど、現実的には3時間待ち3分診療の荒い外来やって、紹介が面倒なのと、数こなしてます・仕事してますっていう診療実績(本来は新患の回転率で見るべきだが)のため?であって、長い目で見れば自分で自分の首を絞めてるんだけど、そういうのは開業してから気づくんだろうか。(通院歴が)長い患者ほどお互いにわかってて対応は楽だから、新患回転率を上げる方が大変なんだよね。

リフィル処方箋になると、1回ごとの期間が不明なんだけど、1ヶ月とすると3回で計3ヶ月、2ヶ月だと半年ごとにしか来院しないことになる。半年に1回しか来ない患者なんて、覚えるのに3年くらいはかかるかな。いやもう一生覚えられないかも。毎回の出会いが新鮮。つまり毎回、状況確認に手間と時間がかかるから本当勘弁してほしい。もちろんクリニックは減収だろうし。

#感覚的には、医者の平均年収が一般の中央値の倍程度(現在でいうと約880万)を切ったらもうこの職業は好事家にしかお勧めしない