しがない内科医の雑念

底辺医がなんか語っとる

医者のイメージ(誤解されていること)

医者は同業者どうしで集まりやすいけど、たまに他職種の人と話すと、昔ながらの医者のイメージってかなり強固で、そういうのはまだ結構残っているもんだなと思う。

何でも治せるんでしょ?
内科医は基本的に診察室で検査をオーダーして結果を見て薬を出すのが仕事なので、手術はもちろん傷の処置すらできないし(できる人もいようが)、検査なしで話と診察だけじゃできるのは疑い診断までで、自分の手で治すことはできないし、また専門が違うとよくわからないことも多く、汎用性はとても低い。ほぼ診察室という空間内でしか使えない能力。逆に外科医は傷の処置と専門内容、以外はサッパリだろう(内科標榜して開業する外科医を内科医がどう思っているか)。
ということを理解せず、治癒魔法でも使えるみたいに思っている一般人が多い。
自分の親すらそうで、親父は「俺が好き勝手な生活しても病気にならないような薬を出せ」「お前が医者なのに俺が病気になるなんて、お前を医者にした意味がない」とか言っているくらいなので近々、お看取り技術くらいは見せてやりたいと思っている(本人は見られないが)。

真面目で熱心でやる気
最初はみんなそうだろうが、だんだんそうでもなくなる。色々余計なことを考えてしまった結果、自分の人生において医学・医療は最も重要ってわけでもないと思っている。ただ仕事のレベルが一定以下にならないようにしようとは思う。

インテリ
個人差が大きい。科の雰囲気もある。内科はいろいろだけど、神経内科は比較的インテリで性格悪そう。逆に外科系(特に整形外科)は非インテリかつ体育会系であることに異論なかろう。
精神科医は読書家っぽいけど、偏ってそう(イメージ)。

拝金主義もしくは博愛主義・慈善家
どちらかで、金銭的に医者を攻撃する場合は開業医=拝金主義というレッテルを貼る。そして多くの人は、医者は博愛主義・慈善家でなくてはならない(そうあってほしい)と思っている。
同世代(50歳前後)から上で、高収入のために医者という職業を選んだという話はあまり聞かない。ただ収入で職場を選ぶことはある。

金持ち
ほら来た。これって昔の流行っている開業医のイメージ(昭和の時代にベンツやポルシェ)だろうか。今の時代、開業医なおもて儲からず、ましてや勤務医をや、て感じで、収入は一流企業の会社員や銀行員に敵わないことも多いし(退職金や福利厚生が期待できない)、ましてや成功している企業経営者より遥かに劣る。
ただ、医者として普通に働いて浪費しない限り、貧乏ってことはないだろう。

結婚して子供がいて一軒家に住んでいる
持ち家は、上の金持ちの続きに過ぎない。今時は職場近くか都会のタワマンが多そう(イメージ)。
特に女医さんは未婚者が多いし、男でも独身は珍しくない。子供がいない人も。お金と社会的地位からすると結婚しやすそうだけど、仕事に集中しすぎて適齢期を過ぎたとか、一人でも生きて行けるし勝手にしてたいから結婚やら子供は煩わしいっていう人が多そう。