しがない内科医の雑念

底辺医がなんか語っとる

引き際をわきまえぬ老害医

大病院は機械的に定年退職(一部は延期ありだが)させるので高齢の医師はほとんどないが、中小病院だとそういうのは珍しくない。大きな病院でもオーナーみたいなのは残ってるけど。あと聖路加の日野原重明医師みたいな象徴天皇的なやつ。そういう人の意見には、誰も反論できないよなぁ。
地方だと代わりの医者がいないから仕方ないが(*)、だいたい70歳過ぎて最近の医療できるかって話。まぁ出来ないでしょ。ちっとばかし論文読んでたりしてもダメね、ピンポイントじゃ。最近の一般的なやり方がわかってないことが多い(と偉そうに言う自分は原著など読まないでもっぱら学会誌か、ネットのまとめサイト的なところ、安易なマニュアル本ばかり)。最新とは言わないが、まぁ普通程度の医療くらいは提供するのがまっとうな商売ではなかろうか。何十年前のノリでアダラートLとか。眠剤ハルシオンね。ヂゴキシンとか書いてたり。それより、まず字が読めない。高齢医で字が上手いって、いないね~

*そういうわけで、地方では古い医療しか売ってないが、患者も高齢者ばかりだから、ま、いっか。

そんなんでも一端の給料貰って、固定した患者しか診ないとか、休みたい時に休んだり体調不良とかいって急に休んだりするから、何だかんだ若い医者が割を食う。若いといっても40代ね。高齢患者ばかりの病院は、医者も50代までは若造、平均が60代、ってのもよくある。
だからいくらなんでも70歳過ぎたら辞めろっつーの。カネは十分あんだろ、医者のオイシイ時代を生きてきたんだから。俺らの時代、もう濃厚接待は終わってたんだよ。高齢医に「まだやってていいかな?」とか聞かれたら、これまでやってくれた手前、もういいよなんて誰も言えないんだから。戦力外を察して、自分から辞めてくれ。
ただしオーナーは自由だ。その人の病院なんだし。

(とは言うものの、その老医の手垢のついた患者を引き継ぎたくはないものだ)