しがない内科医の雑念

底辺医がなんか語っとる

批判的な20代医師ばかりでなく我々も自由なはず

今時の若手社員は経営陣を批判する。わかってないだろお前ら、っていうのはもちろんだけど、子供のようにピュアな意見は、少なくともその一部は聞く価値があるのではないか、なんて迎合するから更にナメられる(と思ってるがあちらは別に気にしていない)中間管理職。医者も同様で、およそ3~6年目くらいはちょっとわかってきているから上級医や病院の方針を気軽に批判する。今は、それができる空気になっている(参考:2018-11-08)。自分が研修医の頃は上級医批判なんてできない感じだったし、たとえ上司の判断が失敗だなって時も、エラい先生はそこまで気が回らないことがあっても仕方ない、と思ってたけど、今の子は容赦ない。ヒエラルキーは消失し、上から下までフラットに近い人間関係なので、上級医の当直が少ないとか、担当患者が少ないとか持たないとか、最新の海老でんす(たまたま読んだガイドラインや文献やup to date)に合致してないとか、まぁ最後のは指摘してくれてありがとうと言って自分をアップデートすればいいのだけれど、仕事量・内容まで平等にしてくれ・でも困ったら助けて、ってのもなぁ。そこでちょっと怒るとすぐ辞める。そして辞めてもなんとかなっちゃう、むしろバイトで食ってく方が効率よく高収入だったりするから。
しかしまぁそれも自由と思われる。最近、こうすべきということがなくなったというか、わからなくなってきた。大学にはまだ残っていると思われる上下関係を維持してやりたいならそうすればいいし、市中病院で平均化しようとするなら、医者がみなほぼ同等の実力があればできるだろうし、そうでなければやっぱり若いのには多めに働いてもらう。嫌なら辞めればいい。でも若いのがみんな辞めたら高齢医師ばかりできつくなる。こんどは辞めるのはこちら側か。最初はキツくてそのうち楽になる、という昔のシステムから、最初からある程度にお互いの意見を通してやってく、というやり方に変わりつつある。