しがない内科医の雑念

底辺医がなんか語っとる

長生きにこだわらないと言いつつ健康法三昧なあなたへ

長生きにこだわらない 最後の日まで幸福に生きたいあなたへ/矢作直樹

著者は元・東大の救急の教授で若く見えるけど60代リタイア後。ちょっと前は死後の世界とか霊とか、医者らしからぬオカルト方面も結構やってた(完全否定はしませんが)けど最近は普通に悟った風の肩ひじ張らぬ生き方実践みたいな人になってる様子。
これもそういう本なんだけど、長生きにこだわらない・今を生きるという割に精進料理みたいなのを勧めたり(当然玄米菜食)、適度な運動・体操とかが引っかかる。長生きなんか気にせず今日を楽しめばいい、というならばもっと快楽主義で酒煙草美食に遊び三昧するのが道理と思うが、そういうのはやった挙句飽きてこうなっているのか、そもそもそういう一時の快楽はすぐ飽きるからやらずに悟ってしまったのか、それとも単なる表面的意識高い系(こういうスタイルで自己満足)なのか。私のように本格スピリチュアル(と自分では思ってる)本を読んでると、この人の本は(大して読んでないが)どうも響かない。一般高齢者向けなのか。

はっきり言って意識高い系アピールはウザいのです。
ラム・ダスのビー・ヒア・ナウを読むと、60年代には既に閉塞感に対しヒッピー文化(ほぼ快楽主義?)では大麻吸ってウェーイしてた。それで解決できるとは思えないが、わかりやすい。とりあえずの対応にはなる。それに比べて意識高い系は、カッコつけてやせ我慢して解決を先延ばしにしているだけに見える。