しがない内科医の雑念

底辺医がなんか語っとる

だいぶ労働時間を減らしたが、それでもまだ多いような気がする

明治に富国強兵のために浸透させられた労働至上主義的価値観は(*)、もちろん昭和生まれの自分にも十分叩き込まれているが、さすがに外国とか最新の本・人から別の価値観に触れると疑わしくなる、というか単純に働きたくなくなる。

自分は、これまでは週5日12.5時間(通勤含む)、月1~2回の休日出勤、週1回程度3時間残業として、年3400時間程度の労働(通勤含む)で、純粋な労働時間でいうと2700~2800時間くらいだった。そんなに働いてるイメージはない。医者としては普通か、少ないくらい。日本のサラリーマンとしても、平均かと思う。外国と比べると、もちろん日本は欧州よりはずっと多く、米国より少し多いくらいか。フルタイム労働者のみの統計はあんまりないようで、わからない(ネットですぐ出てくる、日本で年間2000時間というのは時短労働者も含めた平均)。
そして現在の自分の労働時間はちょうど2000時間強(土日祝日出勤および当直無し)といったところで、日本のサラリーマン(フルタイム)平均より少なく、常勤医としてはだいぶ少ない。が、それでも、18時に帰って翌朝8時前に出勤すると、ほんの14時間でまた病院かと思う。平日はこんなもんか。平日なんて何もできない。サラリーマン(もちろん常勤医はサラリーマンだ)は奴隷である。考えるときつくなるから、みんな深く考えないで気付いてないフリをしている。私はちょっと考えてしまったので労働時間を減らした。でないと、やってられない心境になったから。仕事内容は楽だ。特に午後はぽつぽつ外来のみ。それはつまり、自分はその程度しか病院や社会から必要とされてないということになる。給料は少し減った。同年代の勤務医の平均年収1500万以上って、みんな働き者だなぁ。それよりずっと少ない。家さえ買わないなら、そんなにお金は必要ない。
やりたい事がなくなっちゃったので、何もしないのが正しいと思う。労働は必要最低限にして。

* 江戸時代も朝から晩まで働いてた人はたくさんいただろうが