しがない内科医の雑念

底辺医がなんか語っとる

原発事故で福島の甲状腺がんは増えたか?

いくつかの講演やら資料を読んだ感想。

  • 核・原子力放射線関係は国策事業なので国・行政さらには電力会社の意向に沿わない研究・発表は難しい。日本ではさすがに直接的圧力はなくても、黙殺される。
  • データ集計・統計は専門家以外にはブラックボックスなので、研究者の意図した結果に導くことが可能であるし、最終結論はまた別の少数意見(例えば役人や、座長の御用学者)によって変えられうる。
  • 問題意識を持ったボランディアが後から再調査したり、異議を申し立てるけど、当初の・現場の研究者や行政の協力は得られない。

結果、どうもちょっとは増えたようだけど、国・行政・電力会社等の意図通り、もやもした状態のままである。唯一の被爆国がこの体たらく。この災害・事故を堂々と正しく処理する責任があり、またある意味貴重な経験であるにも関わらず、消極的に扱ってしまうのは悪い日本的性質に見える。