しがない内科医の雑念

底辺医がなんか語っとる

医者は休日出勤当たり前

連休が長すぎるから病院を開けるのは納得するし、タダ働きというわけでもないのでいいんだけど、どうも他人が遊んでいるときに働くのは釈然としない。自分には、多く働くのは低級労働者、という観念がある。その反対に高等遊民がある。が、多くの医者はそうは考えない。
病棟を持ってれば休日も見に行く・呼ばれるのは当然である。が、そういう仕事自体、希望しなくなってきた。そうしてその分野の専門性を追及し最先端にいるのが正しい、という価値観が疑わしくなってきた。
だいたい勤務医はちょっとばかり普通の会社員よりカネ貰ってるとはいえ、確実な休憩時間もなく労働時間は長く夜も働いたり休日がなかったり訴訟リスクがあったり自己研鑽は自腹とか、よく考えるとおかしいことだらけだ。こいつら(自分もだが)、専門性という玩具(プライドも含む)と、少々カネを与えれば死ぬまで働く”物好きな奴隷”としか思えない。もしくは過剰に献身的というか奉仕したい人が医者になるのか。それもありそうだが、自分は必ずしもそうでもないのかもしれない―ある程度は自分の能力を相手の為に生かしたいとは思うけど、自己犠牲を払ってでも、というほどではない。これが正常と思うのだが、医者の世界では向上心・ワーカホリック・自分の生活より患者のことを考えよ、というのが常識なんだよね。国民皆保険と、こうした献身的な医者によって成り立っている日本の医療の多大な恩恵に与っていることに、一般国民は気づいているのだろうか。